えいきちのデータ分析

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データ分析の理解を進めるブログ

〜Tableau〜 【実践スキル】顧客分析をTableauでやってみよう3

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前回の続きですー
前回のブログはこちら
eikichix.hatenablog.com
eikichix.hatenablog.com

上記1、2では分析を行うための事前準備でした。
今回は事前準備で作成した計算フィールドを使用して分析をしていきます。

〜さくっとおさらい〜RFM分析とは?

RFMは3つの頭文字をまとめたもの

1. Recency

顧客が物を購入した最終注文日

2.Frequency

顧客が物を購入する頻度

3.Monetary

顧客が購入した金額

頭スペルを取ってRFM分析。
顧客が何を買ったかには注目せずに上記3つに絞って分析することがポイント。


Tableau操作

こちらも前回同様参考書に沿って操作し、私なりのアレンジを加えています。


分析

売上×利益分析

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前回作成した「利益百分位」と「売上百分位」のフィールドをハイライト表形式で表示。百分位は両方とも降順設定なので値が若い方が良い傾向(売上額高・利益額高)
ここから利益百分位のどこからが赤字になるのかをデータのばらつきを評価するために分析することに。
フィルタに「黒字顧客判定」フィールドを配置して、フィルターをかける。

黒字顧客判定計算式
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結果
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利益百分位が9以下であれば赤字であることがわかる。
となると8割の売上は黒字なので売上×利益での分析結果は良好なのではないかと。


Monetary×Recency分析

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Recencyは最新来店日から分析日(今回は2019/12/31と設定)の差をとり、Q単位で区切ったフィールド。
Monetaryは売上のことでそれを100000単位で区切ったフィールド。
1Q内に来客している顧客が5割を超えているのでこちらも良好なのではないかと。

ここで全体の売上割合と利益が気になり、上記ワークシートをベースに以下を作成しました。
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〜追加内容〜
1.ラベルに売上を追加
総計の割合が知りたかったので、売上をラベルに追加。表計算で「合計に対する割合」を選択。↓(各セルにも割合が表示されてしまい、美しくないが今回はこれでよしとする。)
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2.色設定を「利益」フィールドへ変更
利益で色分けできるように変更。赤字か黒字か2パターンで良いので色設定を変更↓
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離反基準を2Qとした場合、離反客ではない顧客は売上も利益も問題無し。
赤字のセルも少なく、額も全体利益に対して少ないと思う。


利益×Frequency分析

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Frequencyの計算フィールド
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顧客の粒度で来店回数を来店日のカウントで表現したフィールドで、同顧客が同日に2回来店しても1回とみなすロジックです。

共通の傾向は来店回数が浅い(1−6回)は利益小の品物を購入しているように見える。7回以降になるとそれが慣らされている。
セール品に反応した顧客がその商品のみを購入するので利益小となるが、7回以上になると、セール品以外(利益大)も併せて購入してくれるようになるということかなと推察。 なので来店7回以上を目標として戦略を立てると利益が上がるかも。

初回注文日×Recency、初回注文日×顧客区分

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初回注文日の計算フィールド
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顧客の粒度でオーダ日のMINを取ることで顧客毎の初回注文日を出して列シェルフに配置。Recencyを色に配置して割合も表示

新規顧客が年を重ねる毎に減少しており、今の売上、利益は既存顧客に依存していることがはっきり分かる。


分析結果のまとめ

1.全体の売上・利益は良好
2.既存顧客の来店頻度と売上・利益の関係も良好
3.利益を確保するには顧客の来店日数を7回以上を目指す
4.現在の経営状況は既存顧客に依存しすぎているので新規顧客戦略が必要

ということが分かりました。


全体まとめ

今回はRFM分析結果をまとめました。

いやー勉強になった。 RFMで絞ってこのボリュームなのだから、絞って分析しないと発散してしまうんだろうなー。
次は別の分析方法にチャレンジしたいと思います。

ではまたー。



参考書
https://www.amazon.co.jp/Tableau%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%E5%88%86%E6%9E%90-%E5%85%A5%E9%96%80%E3%81%8B%E3%82%89%E5%AE%9F%E8%B7%B5%E3%81%BE%E3%81%A7-%E7%AC%AC2%E7%89%88-%E5%B0%8F%E9%87%8E-%E6%B3%B0%E8%BC%94/dp/4798059838